働きすぎ防止のカギ!“勤務間インターバル制度”って知っていますか?
皆様こんにちは。社会保険労務士の岩竹です。
「勤務間インターバル制度」って聞いたことありますか?
「聞いたことはあるけど、何のこと?」という方がほとんどかもしれません。
今日はこの制度についてお話ししたいと思います。
■ 勤務間インターバル制度とは?
簡単に言うと、前の勤務が終わってから次の勤務が始まるまでに、一定の休息時間を設ける制度のことです。つまり、「仕事が終わってから、次の出勤まで○時間は休みましょう」というルールです。
例えば、会社が「11時間のインターバル」を設定している場合、夜22時に退勤したら、翌日の出勤は午前9時以降でなければならない、ということになります。これは、従業員の健康を守り、働きすぎを防ぐための仕組みです。
■ 法律上の位置づけ
勤務間インターバルは、2019年4月から「労働時間等設定改善法」で努力義務として導入されました。つまり、現時点では「導入しなければ罰則がある」というわけではありませんが、国としては普及を強く推進しており、導入企業には助成金が利用できるケースもあります。
(例:働き方改革推進支援助成金〈労働時間改善コース〉など)
■ 導入のメリット
- 従業員の健康管理がしやすい
十分な睡眠と休息が確保できることで、疲労の蓄積やメンタル不調を防ぎやすくなります。 - 生産性が向上する
しっかり休むことで集中力や判断力が回復し、結果的に仕事の質もアップします。 - 企業のイメージアップにつながる
「働きやすい職場」として採用活動にもプラスになります。
■ 導入のポイント
勤務間インターバル制度を導入する際は、次の点に注意しましょう。
- 就業規則に明文化すること
- どの職種・部署に適用するか明確にすること
- シフト制や残業の多い部署では、運用方法を慎重に設計すること
特に、シフト勤務や深夜勤務がある職場では、スケジュール調整が課題になります。そのため、勤怠管理システムを活用して自動的にインターバルをチェックする仕組みを作るのも有効です。
■ まとめ
勤務間インターバル制度は、単なる「休み時間のルール」ではありません。社員が健康で長く働ける職場づくりの第一歩です。
「うちの会社でも導入できるだろうか?」「助成金を使って取り組みたい」
そんなときは、是非ご相談ください。会社の実情に合った制度設計から、就業規則の整備、助成金申請までサポートいたします。
働く人も、会社も元気にする――それが勤務間インターバル制度の目的です。この機会に、自社の働き方を見直してみませんか?


