そもそも社会保険って何?会社と従業員の基本ルール
皆様こんにちは。社会保険労務士の岩竹です。
今回は「社会保険の基本」についてお話ししたいと思います。
「社会保険って入ったほうがいいの?」「会社が加入する義務ってあるの?」
そんな疑問を持つ方は多いかもしれません。社会保険は、将来の生活や病気・ケガに備える大切な制度です。経営者にとっても、法律を守った運営は会社リスクの軽減につながります。
■社会保険とは?
社会保険とは、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険の4つの制度を指します。会社で働く多くの方は、健康保険と厚生年金保険に加入することが義務です。
- 健康保険:病気やケガで働けなくなったときに給付が受けられる
- 厚生年金保険:老後の年金や障害年金を受けられる
- 雇用保険:失業したときの給付や育児休業給付などを受けられる
- 労災保険:仕事中や通勤中のケガ・病気に対して給付が受けられる
社会保険(労災保険以外)は、従業員と会社が保険料を折半して支払う仕組みになっています。
■会社は誰を加入させる義務がある?
健康保険・厚生年金については、原則として従業員を雇ったら必ず加入することが法律で義務付けられています。
対象となるのは、週30時間以上働く正社員や一定の条件を満たすパート・アルバイトです。
加入条件は会社規模や勤務時間によって細かく定められていますが、社会保険に加入しないで放置すると、法令違反として追徴保険料や罰則の対象になる場合があります。
雇用保険は、1週間の労働時間が20時間以上で31日以上雇用される見込みのある方が対象です。
労災保険は、従業員を1人でも雇えば、全員が対象となります。
■加入手続きの流れ
社会保険の加入手続きは、基本的に会社が行います。
主な流れは次の通りです。
- 従業員を採用
- 健康保険・厚生年金の資格取得手続きを年金事務所に提出
- 雇用保険の資格取得手続きをハローワークに提出
- 給与天引きで保険料を納付
この手続きを怠ると、過去にさかのぼって保険料を徴収されるリスクがあります。
■社会保険に加入するメリット
従業員にとってのメリットは明確です。
- 病気やケガで働けないときに給付を受けられる
- 老後や障害時に年金を受け取れる
- 失業や育児休業時に給付がある
経営者にとっても、法令遵守の安心感や、社会保険加入による従業員の安心・定着がメリットです。
■まとめ
社会保険は、従業員の生活を守るだけでなく、会社にとっても法的リスクを避ける重要な制度です。
正社員だけでなく、条件を満たすパート・アルバイトも含め、加入手続きを漏れなく行うことが大切です。
加入手続きや条件がわからない場合は、お気軽にご相談ください。


