健康診断、きちんと受けていますか?
皆様こんにちは。社会保険労務士の岩竹です。
最近急に寒くなりましたが、体調を崩していませんか?
今回は「健康診断」についてお話ししたいと思います。
皆さんの会社では、毎年の健康診断をきちんと実施していますか?
「忙しくて後回しになってしまう」「パートさんも受けさせないといけないの?」
そんな声を耳にすることがありますが、実は健康診断の実施は会社の義務なんです。労働安全衛生法という法律で定められており、年1回は必ず行わなければなりません。
飲食店を経営するA社さんでは、忙しさのあまり従業員の健康診断を数年間していませんでした。ある日、従業員が体調を崩して長期休職に…。調べてみると、以前から血圧が高かったことが判明しましたが、健康診断を受けていれば早めに気づけた可能性が高かったのです。
会社にとっても従業員にとっても、健康診断を怠ることは大きなリスクになります。
また、夜間(午後10時から午前5時までの時間帯)に働く従業員には、通常の定期健康診断に加え、少なくとも6か月ごとに1回(合計年2回)実施することが義務づけられています。
深夜勤務は生活リズムの乱れや睡眠不足、ストレスなどから健康への影響が大きいとされており、特に心臓や消化器系の疾患リスクが高まることが知られています。従業員の体調を守るためにも、定期的なチェックが欠かせません。
健康診断は、個人の体の異常を早期に発見するだけでなく、職場環境を見直す良いきっかけにもなります。たとえば「残業が続いて体調を崩す人が多い」「ストレスチェックの結果が思わしくない」など、会社全体の健康課題が見えてくることもあります。
また、「うちはパートさんばかりだから関係ない」と思われる方も多いですが、週の労働時間や日数が正社員の4分の3以上なら、パート・アルバイトでも対象になります。
健康診断を実施した後は、結果を本人に伝えることも忘れずに。異常が見つかった方には、再検査や医師の指導を受けられるよう配慮することも大切です。
「どの従業員が対象になるの?」「結果の保管はどうすればいい?」といった実務面のご相談もお受けいたします。
健康診断をきっかけに、従業員の健康と会社の安心を守る仕組みを一緒につくっていきましょう。


