なぜ会社は社会保険料を半分払うの?実は知られていない本当の理由
皆様こんにちは。社会保険労務士の岩竹です。
会社を経営している方や、初めて社会保険に加入した方から
「なぜ社会保険料は会社と従業員で半分ずつ払うのですか?」
という質問をよくいただきます。
確かに、毎月の社会保険料は会社にとって決して小さな負担ではありません。
しかし、この「労使折半」には、きちんとした理由があります。今回は、社会保険料の労使折半についてお話ししたいと思います。
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社会保険は「個人の保険」ではない
まず知っておいていただきたいのは、
健康保険や厚生年金といった社会保険は、個人が自由に入る民間保険とは違うという点です。
社会保険は
働くことで得られる賃金の一部を、将来の安心として備える制度
と考えられています。
つまり、
給与 = 手取りのお金 + 社会保障(社会保険)
という考え方です。
労働の対価として支払われるものの一部が、社会保険という形になっているため、雇用する側である会社も負担するのが当然とされています。
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労使で支える「公平な仕組み」
社会保険制度は、
「従業員だけ」「会社だけ」が負担する仕組みではありません。
• 従業員は、病気や老後の保障を受ける立場
• 会社は、安定して働ける人材から利益を得る立場
そのため、お互いが責任を分かち合う=労使折半という形が取られています。
どちらか一方に負担が偏らないように設計されているのです。
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会社にとってもメリットがある制度
社会保険料の会社負担は「出費」だけに見えがちですが、実は会社側にも大きなメリットがあります。
• 従業員が病気やケガをしても生活が保障される
• 将来への不安が減り、長く働いてもらいやすい
• 人材定着につながり、採用面でも有利になる
社会保険は、人材への投資とも言える制度なのです。
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法律で定められた「義務」
なお、社会保険料の会社負担は任意ではありません。
健康保険法・厚生年金保険法により、会社と従業員が原則半分ずつ負担することが定められています。
「知らなかった」「払いたくない」という理由では免除されない点には注意が必要です。
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まとめ
会社が社会保険料を半分負担するのは、
• 社会保険が賃金の一部と考えられていること
• 労使で支える公平な制度であること
• 会社にも人材安定というメリットがあること
• 法律で義務付けられていること
といった理由があるからです。
社会保険の仕組みを正しく理解することは、経営を安定させる第一歩でもあります。
「負担が重い」と感じたときこそ、制度の意味を知ることが大切です。


