リファラル採用がうまくいかない理由は“社内にある”!
皆様こんにちは。社会保険労務士の岩竹です。
近年、多くの企業が導入を試みている「リファラル採用」。
社員が知人や友人を会社に紹介する仕組みで、採用コストを抑えつつ、会社の文化に合う人材と出会えるとして注目されています。
しかし、いざ制度を作ってみても、
「なかなか紹介が出てこない…」
「制度をつくったのに誰も活用してくれない」「結果が出ない」
といった声も非常に多く聞かれます。
実はリファラル採用には、“ある前提条件”が存在します。
それは 社員の会社に対するエンゲージメント(信頼・愛着・納得感) です。
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エンゲージメントが低い会社で起きること
リファラル採用は、単に制度を用意すれば動き出す仕組みではありません。
社員が「紹介したい」「勧めてもいい」と思えなければ、そもそも紹介は生まれないからです。
社員に不満が多い状態だと、こんな心理が働きます。
• 「友人が入社しても苦労させてしまうかも…」
• 「自分だって辞めたいのに、勧められるわけがない」
• 「紹介したら責任を負わされそうで嫌だ」
知人を紹介するということは、ある意味“自分の信用を預ける”行為です。
会社に対して不信感があるままでは、紹介しようという気持ちは生まれません。
むしろ、エンゲージメントが低い状態で「もっと紹介して」と強く求めてしまうと、社員の反発を生み、職場の雰囲気悪化につながる危険もあります。
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エンゲージメントが高い会社は自然と紹介が増える
では、紹介が活発に起こる会社はどんな職場でしょうか?
• 社員が自社の強みを理解している
• 経営方針に納得している
• 人間関係や働く環境に安心感がある
• 自己の貢献がきちんと評価されている
こうした環境では、社員は「うちの会社、いいよ」と自然に口にするようになります。
紹介を強制しなくても、日常のコミュニケーションの中で、候補者が自然と集まってきます。
逆にいえば、リファラル採用は エンゲージメントが高い組織ほど効果を発揮する“結果”のようなもの とも言えます。
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ではエンゲージメントが低い会社はリファラルを始められないのか?
結論は「始められます」。
ただしすぐには難しく、順番が大切 です。
まずは次のようなステップを踏むことをお勧めします。
① 現状のエンゲージメントを把握する
アンケート、1on1面談、退職理由の分析などで、社員の本音を知ることが第一歩です。
② 課題を特定し、改善に着手する
評価制度、業務量、人間関係、マネジメントなど、改善余地のある領域は多くあります。
③ 社内に“変化が見え始めてから”リファラル制度を導入する
「会社が変わり始めた」と社員が感じると、紹介行動が自然に増えていきます。
特に中小企業では、エンゲージメントの向上が採用結果に直結するため、日々の職場づくりがリファラル採用成功の最大の土台と言えます。
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まとめ
リファラル採用は単なる採用施策ではなく、組織づくり全体の話とも深く関係します。
リファラル採用を成功させるためには
• エンゲージメント調査
• 働きやすさの改善
• 評価制度の整備
• リファラル制度の設計
• 社内ルールづくり
などが必要です。
「制度を作って終わり」ではなく、“紹介が自然と生まれる職場づくり”までサポートすることで、持続的な採用力向上につなげることができます。
リファラル採用が「なかなか進まない」「効果が出ない」場合はお気軽にご相談ください。

