
国が提唱する働き方改革とは、「一億総活躍社会」に向けた一連の取り組みの総称です。
個々人の意思や能力、事情に応じ、多様で柔軟な働き方を選択可能とすることで、就業を望む全ての人の働きやすさの実現を目指します。
働く意欲を持つ人がその希望に沿った働き方をできれば、本人はもとより周囲の人々の幸福につながります。企業は潜在していた労働力や能力を得ることができ、それらは国の経済を活性化させる基盤となるでしょう。
働き方改革の推進は、人・企業・国の3者に望ましい効果を与える可能性を秘めています。
働き方改革の目的
働き方改革で得られる影響には様々なことが考えられますが、主な目的としては次の3つが挙げられます。
■働き手を増やすこと
生産人口の減少傾向が続くなかにあって、万人が働きやすい環境が整い、社会に潜在する労働力の活用が実現されることは経済対策への大きな希望です。子育て世代や高齢者など、働く意思がありながら、環境や諸事情によって働けずにいた人にとっては、自己実現のチャンスが生まれます。
■出生率の上昇
多様性があり働きやすい職場を作ることで、ライフステージの変化に対応するワークスタイルが実現します。育児をしながらでも当たり前に働き続けられる社会になれば、出生率の向上が期待できます。
■労働生産性の向上
働き方改革では、生産性の低さが問題視される国内の職場環境の改革が期待されています。生産性の向上とは、労働者一人当たりが生み出す成果を上げることです。
効率的な働き方により質の良い労働を可能とする環境の整備、休息時間の適正化・労働内容に見合った賃金制度など、見直すべき点は多々あります。
労働人口が減少する社会にあって、経済成長を実現していくためには、一人ひとりの労働による生産性を高めていくことが必須条件と言えるでしょう。
